古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 304番

ゆふされば

藤原実定(ふじわらのさねさだ)

夕方になると、荻の葉をなびかせて吹く風に、何ということもなく涙が落ちることだ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
後德大寺左大臣(藤原実定)
  1. 1ゆふさればゆふさればゆうされば初句
  2. 2荻をぎ荻をぎおぎののの葉は葉はは向む向むむけけけををを二句
  3. 3吹ふ吹ふふくくく風かぜ風かぜかぜににに三句
  4. 4ことぞともなくことぞともなくことぞともなく四句
  5. 5淚なみだ淚なみだなみだ落お落おおちけりちけりちけり結句

引用の仕方

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現代語訳

夕方になると、荻の葉をなびかせて吹く風に、何ということもなく涙が落ちることだ。

意訳

夕暮れ、荻の葉をなびかせて吹く風の音を聞くと、特に理由もないのに涙がこぼれてくる。

語釈・文法注

ゆふされば
夕方になると。
ことぞともなく
何ということもなく。

和歌

作者
藤原実定(ふじわらのさねさだ) 1139–1191
右大臣藤原公能の子で、藤原俊成の甥。左大臣に至った。後徳大寺左大臣と呼ばれる。管絃にもすぐれ、『平家物語』には福原遷都の後に旧都を訪ねる逸話がある。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・304番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

実定の歌。底本は初句を「ゆふされば」とするが、「夕暮は」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、54頁(コマ37)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日