古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 289番

昨日だに

藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう))

昨日でさえ訪ねようと思っていた摂津の国の生田の森には、もう秋が来てしまったことだ。

作者
藤原家隆朝臣(藤原家隆)
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうたよみけるよみけるよみける中なか中なかなかににに詞書
  2. 2昨日きのふ昨日きのふきのうだにだにだに初句
  3. 3とととははわむとむとむと思おも思おもおもひしひしいし二句
  4. 4津つ津つつののの國くに國くにくにののの三句
  5. 5生田いくた生田いくたいくたののの森もり森もりもりににに四句
  6. 6秋あき秋あきあきははは來き來ききにけりにけりにけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕百首歌を詠みました中に。

昨日でさえ訪ねようと思っていた摂津の国の生田の森には、もう秋が来てしまったことだ。

意訳

夏の盛りの昨日でさえ、涼を求めて訪ねたいと思っていた生田の森。その森にはもう秋が来てしまった。

語釈・文法注

生田の森
摂津国(神戸市)の生田神社の森。

和歌

作者
藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)) 1158–1237
藤原俊成に和歌を学び、定家と並ぶ新古今時代の代表的歌人。『新古今和歌集』の撰者の一人。温雅で清澄な歌風で、生涯に六万首を詠んだと伝えられる。晩年は出家して壬生二品と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・289番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌よみける中に」(百首歌を詠みました中に)。

解説

家隆の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、51〜52頁(コマ35)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日