古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 288番

いつもきく

藤原実定(ふじわらのさねさだ)

いつも聞いている麓の里の風だと思うけれども、昨日とはうって変わった山おろしの風であることよ。

作者
後德大寺左大臣(藤原実定)
  1. 1文治六年ぶんぢろくねん文治六年ぶんぢろくねんぶんじろくねん女御にようご女御にようごにょうご入内じゆだい入内じゆだいじゅだいののの屏風びやうぶ屏風びやうぶびょうぶににに詞書
  2. 2いつもきくいつもきくいつもきく初句
  3. 3麓ふもと麓ふもとふもとののの里さと里さとさとととと二句
  4. 4思おも思おもおもへどもへどもえども三句
  5. 5昨日きのふ昨日きのふきのうにかはるにかはるにかわる四句
  6. 6山やま山やまやまおろしのおろしのおろしの風かぜ風かぜかぜ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕文治六年、女御入内の屏風に添えた歌。

いつも聞いている麓の里の風だと思うけれども、昨日とはうって変わった山おろしの風であることよ。

意訳

山の麓の里で、いつも聞きなれた風の音のはずなのに、今日の山おろしは昨日とはまるで違い、秋らしい冷たさを帯びている。

語釈・文法注

山おろし
山から吹き下ろす風。

和歌

作者
藤原実定(ふじわらのさねさだ) 1139–1191
右大臣藤原公能の子で、藤原俊成の甥。左大臣に至った。後徳大寺左大臣と呼ばれる。管絃にもすぐれ、『平家物語』には福原遷都の後に旧都を訪ねる逸話がある。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・288番
歌体
短歌
状況
詞書「文治六年女御入内の屏風に」(文治六年、女御入内の屏風に添えた歌)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

実定の屏風歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、51頁(コマ35)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日