古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 287番

此の寢ぬる

藤原季通(ふじわらのすえみち)

こうして寝ていた一夜の間に、秋はやって来たらしい。明け方の風が、昨日とはまるで違っている。

詞書
「百首の歌に初秋の心を」(前の歌と同じ詞書)
作者
藤原季通朝臣(藤原季通)
  1. 1此こ此ここののの寢ね寢ねねぬるぬるぬる初句
  2. 2夜よ夜よよのまにのまにのまに秋あき秋あきあきははは二句
  3. 3來き來ききにけらしにけらしにけらし三句
  4. 4朝あさ朝あさあさけのけのけの風かぜ風かぜかぜののの四句
  5. 5昨日きのふ昨日きのふきのうにもにもにも似に似ににぬぬぬ結句

引用の仕方

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現代語訳

こうして寝ていた一夜の間に、秋はやって来たらしい。明け方の風が、昨日とはまるで違っている。

意訳

昨夜寝ている間に、秋がやって来たらしい。明け方に吹く風が、昨日の風とはまったく違って、ひんやりと感じられる。

語釈・文法注

來にけらし
「けらし」は根拠のある推量。来たらしい。
朝け
明け方。

和歌

作者
藤原季通(ふじわらのすえみち) 生没年未詳(十二世紀)
藤原宗通の子。琵琶・箏の名手として知られた。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・287番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌に初秋の心を」(百首歌に、初秋の心を詠んだ歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

作者の季通は琵琶・箏の名手として知られた。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、51頁(コマ35)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日