古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第三 夏歌 284番

みそぎする

紀貫之(きのつらゆき)

夏越しのみそぎをする川の瀬を見ると、唐衣の紐を結う夕暮れに、波が立っていることだ。

詞書
「延喜の御時、月次の屏風に」(前の歌と同じ詞書)
作者
貫之(紀貫之)
  1. 1みそぎするみそぎするみそぎする初句
  2. 2河かは河かはかわののの瀨せ瀨せせ見み見みみればればれば二句
  3. 3からからから衣ころも衣ころもころも三句
  4. 4日ひ日ひひももも夕ゆふ夕ゆふゆうぐれにぐれにぐれに四句
  5. 5波なみ波なみなみぞぞぞ立た立たたちけるちけるちける結句

引用の仕方

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現代語訳

夏越しのみそぎをする川の瀬を見ると、唐衣の紐を結う夕暮れに、波が立っていることだ。

意訳

六月の終わりの夏越しのみそぎをする川の瀬に、夕暮れの波が立っている。

語釈・文法注

みそぎ
川で身を清めること。ここでは六月晦日の夏越しの祓え。
から衣
「紐」にかかる枕詞。
日も夕ぐれ
「紐結ふ」と「日も夕暮れ」の掛詞。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第三・夏歌・284番
歌体
短歌
状況
詞書「延喜の御時、月次の屏風に」(延喜の御代の、月次(月ごとの行事)の屏風に添えた歌)。

修辞

枕詞
「から衣」が「ひも」にかかる。
掛詞
「ひもゆふ」に「紐結ふ」と「日も夕」を掛ける。

解説

貫之の歌で、巻第三の巻末歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、50頁(コマ35)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日