新古今和歌集 巻第三 夏歌 279番
山里の
山里の峰にかかっていた雨雲がとぎれて、夕べに涼しく光る、槇の葉の白露よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕伊勢神宮に奉納した夏の歌の中に詠んだ歌。
山里の峰にかかっていた雨雲がとぎれて、夕べに涼しく光る、槇の葉の白露よ。
意訳
山里の峰にかかっていた雨雲が切れて、夕暮れの涼しい空気の中に、槇の葉に置いた白露が光っている。
語釈・文法注
- あま雲
- 雨雲。
- 槇
- 杉や檜などの常緑樹。
和歌
- 作者
- 後鳥羽院(ごとばいん) 1180–1239
第八十二代天皇。譲位後に院政を行い、和歌所を置いて『新古今和歌集』の撰集を命じ、自らも撰歌と切継に深く関わった。承久の乱(1221)に敗れて隠岐に配流され、配所でも集の精選(隠岐本)を続けた。『新古今和歌集』では「太上天皇」と記され、三十三首が入る。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第三・夏歌・279番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「太神宮に奉りし夏の歌の中に」(伊勢神宮に奉納した夏の歌の中に詠んだ歌)。
修辞
- 体言止め
- 体言止め。
解説
後鳥羽院の歌。底本は結句を「槇の白露」とするが、「槇の下露」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、49頁(コマ34)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日