新古今和歌集 巻第三 夏歌 272番
いづちとか
どこへ行こうとして、夜は蛍がのぼっていくのだろうか。行く先もわからない、旅の草枕のところから。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕蛍が飛びのぼるのを見て詠みました歌。
どこへ行こうとして、夜は蛍がのぼっていくのだろうか。行く先もわからない、旅の草枕のところから。
意訳
旅の夜、草を枕に寝ていると、蛍が空へとのぼっていく。蛍はどこへ行こうとしているのだろう。行く先のわからない旅をしている自分の身と重ねている。
語釈・文法注
- いづちとか
- どこへというのか。
- 草の枕
- 旅寝。
和歌
- 作者
- 壬生忠見(みぶのただみ) 生没年未詳(十世紀中ごろ)
壬生忠岑の子。天徳四年(960)の内裏歌合で平兼盛と競って敗れ、それを嘆いて病死したという逸話がある。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第三・夏歌・272番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「螢の飛びのぼるを見てよみ侍りける」(蛍が飛びのぼるのを見て詠みました歌)。
解説
忠見の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、48頁(コマ34)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日