古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第三 夏歌 219番

小笹吹く

藤原実定(ふじわらのさねさだ)

小笹で屋根を葺いた身分の低い者の粗末な小屋の、仮の戸を開ける明け方に鳴く、ほととぎすであることよ。

作者
後德大寺左大臣(藤原実定)
  1. 1山家曉郭公さんかのあかつきのほととぎす山家曉郭公さんかのあかつきのほととぎすさんかのあかつきのほととぎすといへるといへるといえる心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2小笹をざさ小笹をざさおざさ吹ふ吹ふふくくく初句
  3. 3賤しづ賤しづしずのまろのまろのまろ家や家ややののの二句
  4. 4かりのかりのかりの戶と戶ととををを三句
  5. 5明方あけがた明方あけがたあけがたになくになくになく四句
  6. 6郭公ほととぎす郭公ほととぎすほととぎすかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「山家の暁の郭公」という題で詠んだ歌。

小笹で屋根を葺いた身分の低い者の粗末な小屋の、仮の戸を開ける明け方に鳴く、ほととぎすであることよ。

意訳

笹で屋根を葺いた山の粗末な小屋で、仮ごしらえの戸を開ける明け方、ほととぎすが鳴いた。

語釈・文法注

賤
身分の低い者。
まろ家
粗末な小屋。
明方
「(戸を)開け」と「明け方」の掛詞。

和歌

作者
藤原実定(ふじわらのさねさだ) 1139–1191
右大臣藤原公能の子で、藤原俊成の甥。左大臣に至った。後徳大寺左大臣と呼ばれる。管絃にもすぐれ、『平家物語』には福原遷都の後に旧都を訪ねる逸話がある。
出典
『新古今和歌集』巻第三・夏歌・219番
歌体
短歌
状況
詞書「山家曉郭公といへる心を」(「山家の暁の郭公」という題で詠んだ歌)。

修辞

掛詞
「あけ」に「開け」と「明け(方)」を掛ける。

解説

実定の歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、39頁(コマ29)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日