古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第三 夏歌 218番

郭公

西行法師(さいぎょうほうし)

ほととぎすが深い峰から出てきたのだなあ。人里近い山のすそに、その声が落ちてくる。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
西行法師
  1. 1郭公ほととぎす郭公ほととぎすほととぎす初句
  2. 2ふかきみねよりふかきみねよりふかきみねより二句
  3. 3出い出いいでにけりでにけりでにけり三句
  4. 4外山とやま外山とやまとやまのすそにのすそにのすそに四句
  5. 5聲こゑ聲こゑこえのおちのおちのおち來く來くくるるる結句

引用の仕方

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現代語訳

ほととぎすが深い峰から出てきたのだなあ。人里近い山のすそに、その声が落ちてくる。

意訳

奥深い山にいたほととぎすが、いよいよ里近くに出てきたらしい。人里に近い山のふもとに、声が落ちてくるように聞こえる。

語釈・文法注

外山
人里に近い山。
おち來る
落ちてくる。上から声が降ってくるように聞こえること。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第三・夏歌・218番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

西行の歌。「声のおち来る」という表現に、山深い所から降りてきた鳥の声の動きがとらえられている。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、39頁(コマ29)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日