古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第三 夏歌 203番

聞かでたゞ

相模(さがみ)

聞かないでただ眠ってしまえばよかったのに。ほととぎすよ、かえってつらいことだ、夜中のたった一声は。

作者
相模
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2聞き聞ききかでたゞかでたゞかでただ初句
  3. 3寐ね寐ねねなましものなましものなましものををを二句
  4. 4ほとゝぎすほとゝぎすほととぎす三句
  5. 5なか〳〵なりやなか〳〵なりやなかなかなりや四句
  6. 6夜半よは夜半よはよわののの一ひと一ひとひと聲こゑ聲こゑこえ結句

引用の仕方

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現代語訳

聞かないでただ眠ってしまえばよかったのに。ほととぎすよ、かえってつらいことだ、夜中のたった一声は。

意訳

夜中にほととぎすが一声だけ鳴いた。もっと聞きたいのに、もう鳴かない。こんなことなら、聞かないで眠っていればよかった。

語釈・文法注

寐なましものを
「まし」は反実仮想。寝てしまえばよかったのに。
なか〳〵
かえって、なまじっか。

和歌

作者
相模(さがみ) 生没年未詳(十一世紀)
相模守大江公資の妻だったことから相模と呼ばれた。のち一条天皇の皇女脩子内親王に仕えた。歌合で活躍した女房歌人。
出典
『新古今和歌集』巻第三・夏歌・203番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

倒置法
倒置法。
体言止め
「夜半の一声」。

解説

作者の相模は平安中期の女房歌人。百人一首65番の作者。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、36頁(コマ28)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日