古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二 春歌下 171番

石の上

俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ))

石上の布留の早稲田を耕し返すように、くり返し恨んでも恨みきれない、春の暮れであることよ。

作者
皇太后宮大夫俊成女(俊成女(藤原俊成女))
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2石いそ石いそいそののの上かみ上かみかみ初句
  3. 3ふるのふるのふるの早稻田わさだ早稻田わさだわさだををを二句
  4. 4うちかへしうちかへしうちかえし三句
  5. 5恨うら恨うらうらみかねたるみかねたるみかねたる四句
  6. 6春はる春はるはるののの暮くれ暮くれくれかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

石上の布留の早稲田を耕し返すように、くり返し恨んでも恨みきれない、春の暮れであることよ。

意訳

去っていく春をいくら恨んでも恨みきれない。石上の布留の早稲田を何度も耕し返すように、何度も何度も恨んでしまう。

語釈・文法注

石の上ふるの
「石上布留」は大和国の地名。
早稻田
早く実る稲の田。
うちかへし
耕し返す。くり返す意を響かせる。

和歌

作者
俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ)) 1171?–1254?
藤原俊成の孫で、養女となった。源通具の妻。後鳥羽院に仕え、千五百番歌合などで活躍した。余情に富む妖艶な歌風で、新古今時代を代表する女性歌人。
出典
『新古今和歌集』巻第二・春歌下・171番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
「石の上ふるの早稲田をうちかへし」が「恨み(かへす)」を導く。

解説

俊成女の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、30頁(コマ25)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日