新古今和歌集 巻第二 春歌下 172番
まてといふに
待てと言っても止まらないものだと知りながら、それでもむやみに惜しいことだ、春との別れは。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕寛平の御代の、皇太后の宮の歌合の歌。
待てと言っても止まらないものだと知りながら、それでもむやみに惜しいことだ、春との別れは。
意訳
春は、待ってくれと言っても止まってはくれないものだ。それはよくわかっているのに、それでも春との別れがむやみに惜しく思われる。
語釈・文法注
- 强ひて
- むやみに。無理に。
- をしき
- 「ぞ」の結びで連体形。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『新古今和歌集』では、『万葉集』の歌や古い歌集から採った歌、伝承の歌などが多い。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第二・春歌下・172番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「寛平の御時、后の宮の歌合の歌」(寛平の御代の、皇太后の宮の歌合の歌)。
修辞
- 倒置法
- 結句「春の別れは」。
解説
作者の名の伝わらない古歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、30頁(コマ25)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日