古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二 春歌下 166番

綠なる

紀貫之(きのつらゆき)

常に緑の松に懸かっている藤ではあるけれど、自分の季節が来たとばかりに花は咲いたことだ。

作者
貫之(紀貫之)
  1. 1藤ふぢ藤ふぢふじののの松まつ松まつまつにかゝれるにかゝれるにかかれるをををよめるよめるよめる詞書
  2. 2綠みどり綠みどりみどりなるなるなる初句
  3. 3松まつ松まつまつにかゝれるにかゝれるにかかれる二句
  4. 4藤ふぢ藤ふぢふじなれどなれどなれど三句
  5. 5おのがおのがおのが頃ころ頃ころころとぞとぞとぞ四句
  6. 6花はな花はなはなははは咲さ咲ささきけるきけるきける結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕藤が松に懸かっているのを詠んだ歌。

常に緑の松に懸かっている藤ではあるけれど、自分の季節が来たとばかりに花は咲いたことだ。

意訳

藤は、一年中緑を保つ松に寄りかかって咲いているが、それでも自分の咲く季節をちゃんと知って、その時に花を咲かせている。

語釈・文法注

かゝれる
懸かっている。
おのが頃
自分の時節。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第二・春歌下・166番
歌体
短歌
状況
詞書「藤の松にかゝれるをよめる」(藤が松に懸かっているのを詠んだ歌)。

解説

貫之の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、29頁(コマ24)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日