古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二 春歌下 164番

圓居して

村上天皇(むらかみてんのう)

集まって輪になって見ても見飽きない藤の花よ。この席を立つのが惜しまれる今日であることよ。

作者
天曆御製(村上天皇)
  1. 1天曆てんりやく天曆てんりやくてんりゃく四年よねん四年よねんよねん三月やよひ三月やよひやよい十四日じふよつか十四日じふよつかじゅうよっか、、、藤壺ふぢつぼ藤壺ふぢつぼふじつぼにわたらせにわたらせにわたらせ給たま給たまたまひてひていて、、、花はな花はなはな惜を惜をおしませしませしませ給たま給たまたまひけるにひけるにいけるに詞書
  2. 2圓居まとゐ圓居まとゐまといしてしてして初句
  3. 3見み見みみれどもれどもれども飽あ飽ああかぬかぬかぬ二句
  4. 4藤ふぢ藤ふぢふじ浪なみ浪なみなみののの三句
  5. 5たゝまくたゝまくたたまくををおしきしきしき四句
  6. 6今日けふ今日けふきょうにもあるかなにもあるかなにもあるかな結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕天暦四年三月十四日、藤壺においでになって、花を惜しまれました時の歌。

集まって輪になって見ても見飽きない藤の花よ。この席を立つのが惜しまれる今日であることよ。

意訳

皆で集まって藤の花を眺めていると、いくら見ても見飽きない。この座を立って帰るのが名残惜しい、今日という日だ。

語釈・文法注

圓居
輪になって集まること。団らん。
藤浪の
藤の花房が波のように揺れることから。「立つ」を導く。
たゝまく
立つこと。「まく」はク語法。

和歌

作者
村上天皇(むらかみてんのう) 926–967
第六十二代天皇。その治世は「天暦の治」とたたえられた。宮中に和歌所を置いて『後撰和歌集』を撰ばせ、天徳四年(960)の内裏歌合を催した。
出典
『新古今和歌集』巻第二・春歌下・164番
歌体
短歌
状況
詞書「天曆四年三月十四日、藤壺にわたらせ給ひて、花惜しませ給ひけるに」(天暦四年三月十四日、藤壺においでになって、花を惜しまれました時の歌)。

修辞

序詞
「藤浪の」が「たたまく」を導く(波が「立つ」)。

解説

村上天皇の歌。天暦四年は950年。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、29頁(コマ24)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日