古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二 春歌下 158番

よし野がは

藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう))

吉野川の岸の山吹が咲いたことだ。峰の桜は、もうすっかり散ってしまっただろう。

詞書
「百首の歌奉りし時」(前の歌と同じ詞書)
作者
藤原家隆朝臣(藤原家隆)
  1. 1よしよしよし野の野ののがはがはがわ初句
  2. 2岸きし岸きしきしののの山吹やまぶき山吹やまぶきやまぶき二句
  3. 3咲さ咲ささきにけりきにけりきにけり三句
  4. 4嶺みね嶺みねみねののの櫻さくら櫻さくらさくらははは四句
  5. 5散ち散ちちりりり果は果ははてぬらむてぬらむてぬらむ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

吉野川の岸の山吹が咲いたことだ。峰の桜は、もうすっかり散ってしまっただろう。

意訳

吉野川の岸に山吹が咲いた。山吹が咲いたということは、峰の桜はもう散りはててしまったのだろう。季節の移り変わりを、花の交代で知る。

語釈・文法注

散り果てぬらむ
すっかり散ってしまっただろう。

和歌

作者
藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)) 1158–1237
藤原俊成に和歌を学び、定家と並ぶ新古今時代の代表的歌人。『新古今和歌集』の撰者の一人。温雅で清澄な歌風で、生涯に六万首を詠んだと伝えられる。晩年は出家して壬生二品と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第二・春歌下・158番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌奉りし時」(百首歌を献上した時の歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

家隆の歌。ここから山吹の歌が続く。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、28頁(コマ24)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日