古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第一 春歌上 97番

花ぞ見る

藤原季能(ふじわらのすえよし)

花を見ることだ。道の芝草を踏み分けて、吉野の宮の春の夜明けに。

春の曙、吉野の宮の道の芝草を踏み分けて花を見に進んでいる場面
春の曙、吉野の宮の道の芝草を踏み分けて花を見に進んでいる場面
詞書
「千五百番歌合に」(前の歌と同じ詞書)
作者
正三位秀能(藤原季能)
  1. 1花はな花はなはなぞぞぞ見み見みみるるる初句
  2. 2道みち道みちみちののの芝草しばくさ芝草しばくさしばくさ二句
  3. 3ふみわけてふみわけてふみわけて三句
  4. 4吉野よしの吉野よしのよしのののの宮みや宮みやみやののの四句
  5. 5春はる春はるはるののの曙あけぼの曙あけぼのあけぼの結句

引用の仕方

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現代語訳

花を見ることだ。道の芝草を踏み分けて、吉野の宮の春の夜明けに。

意訳

古い吉野の離宮の跡を、道の芝草を踏み分けて訪ね、春の夜明けの花を見る。古の帝たちの面影をしのびながら、曙の花をめでる。

語釈・文法注

花ぞ見る
「ぞ」は強意の係助詞で、「見る」は連体形の結び。
吉野の宮
吉野にあった離宮。天武・持統天皇らが行幸した。

和歌

作者
藤原季能(ふじわらのすえよし) 1153–1211
藤原俊盛の子。正三位に至った。後鳥羽院の歌壇で正治百首などに出詠した。底本は作者を「正三位秀能」と刷るが、流布本の多くと新編国歌大観は「正三位季能」とする。
出典
『新古今和歌集』巻第一・春歌上・97番
歌体
短歌
状況
詞書「千五百番歌合に」(千五百番歌合に詠んだ歌)。

修辞

初句切れ・倒置法
初句切れ・倒置法。
体言止め
体言止め。

解説

底本は作者を「正三位秀能」と刷るが、流布本の多くと新編国歌大観は「正三位季能(藤原季能)」とする。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、17頁(コマ18)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日