古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1652番

梅の花 折りも折らずも

他田広津娘子(おさだのひろつのおとめ)

梅の花を、折ったものも折らないものも見たけれど、今夜の花にはやはりかなわない。他田広津娘子の梅の歌。

宴の灯火の下で、梅の花が美しく照らされている

題詞他田廣津娘子の梅の歌一首

  1. 1梅うめ梅うめうめののの花はな花はなはな梅花
  2. 2折を折をおりりりももも折を折をおらららずずずももも折毛不折毛
  3. 3見み見みみつれつれつれどもどもども見都禮杼母
  4. 4今こ今ここ夜よひ夜よひよいののの花はな花はなはなににに今夜能花爾
  5. 5なほなほなお如し如ししかかかずずずけりけりけり尙不如家利

引用の仕方

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現代語訳

梅の花を、折ったものも折らないものも見てきたけれど、今夜の花には、やはりかなわないことだ。

意訳

これまでいろいろな梅の花を見てきたが、今夜の宴の梅にまさるものはないと、宴の梅をたたえている。

語釈・文法注

文法・本文

如かずけり
およばないことだ。

和歌

作者
他田広津娘子(生没年未詳)
奈良時代の女性歌人。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1652番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
作者未詳(時代を問わない)
状況
他田広津娘子の梅の歌。

解説

宴の主人への挨拶の心をこめた歌である。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、336頁(コマ172)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、379頁(コマ195)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日