古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1605番

高圓の 野邊の秋萩

大伴家持(おおとものやかもち)

高円の野辺の秋萩は、この頃の明け方の露で、咲いただろうか。大伴家持の歌。

明け方の高円の野で、露に濡れた萩が花を開いている

題詞大伴宿禰家持の歌一首

  1. 1高圓たかまと高圓たかまとたかまとののの高圓之
  2. 2野ぬ野ぬぬ邊べ邊べべののの秋あき秋あきあき萩はぎ萩はぎはぎ野邊乃秋芽子
  3. 3このこのこの頃ごろ頃ごろごろののの比日之
  4. 4曉あかとき曉あかときあかとき露つゆ露つゆつゆににに曉露爾
  5. 5咲さ咲ささきききにににけむけむけんかもかもかも開兼可聞

引用の仕方

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現代語訳

高円の野辺の秋萩は、この頃の明け方の露で、咲いたことだろうか。

意訳

恭仁京にいる家持が、奈良の高円の野の萩を思いやり、明け方の露を受けて咲いただろうかと懐かしんでいる。秋雑歌の部はこの歌で終わる。

語釈・文法注

文法・本文

曉露
明け方の露。

和歌

作者
大伴家持(718?–785)
大伴旅人の子。越中守などを務め、のちに中納言に至った。万葉集に最も多くの歌を残した。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1605番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第4期(733〜759年(〜万葉集の最後の歌))
状況
大伴家持の歌。

解説

高円は聖武天皇の離宮があった地で、家持にとって思い出深い場所であった。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、328頁(コマ168)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、370頁(コマ191)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日