万葉集 巻第八 1604番
秋されば 春日の山の
秋になると春日山の黄葉が見える奈良の都が、荒れていくのが惜しい。都が移ったのちの奈良を惜しんだ大原今城の歌。
場面イラスト(準備中)
題詞大原眞人今城、寧樂の故鄕を傷み惜しむ歌一首
現代語訳
秋になると春日山の黄葉が見える、奈良の都が、荒れていくのが惜しいことだ。
意訳
都が恭仁京に移り、奈良の都は荒れていった。秋には春日山の美しい黄葉が眺められたその都が荒れていくのを惜しんでいる。
語釈・文法注
文法・本文
- 荒るらく
- 荒れていくこと。
和歌
- 作者
- 大原今城(生没年未詳)
奈良時代の官人。大伴家持と親しかった。 - 出典
- 『万葉集』巻第八・雑歌・1604番
- 歌体
- 短歌(五七五七七)
- 時期
- 第4期(733〜759年(〜万葉集の最後の歌))
- 状況
- 大原今城が、旧都奈良を悲しみ惜しんで詠んだ歌。
解説
巻第六の1044〜1049番の荒都の歌と同じ時期の作とみられる。
関連
出典
- 底本
- 佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、328頁(コマ168)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 原文
- 佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、370頁(コマ191)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日