古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1572番

吾が屋戸の 草花が上の

大伴家持(おおとものやかもち)

わが家の尾花の上の白露を、消さないで玉として貫けるものであればよいのに。大伴家持の白露の歌。

屋敷の庭の尾花の穂に、白露が玉のように光っている

題詞大伴家持の白露の歌一首

  1. 1吾わ吾わわががが屋や屋やや戸ど戸どどののの吾屋戸乃
  2. 2草を草をお花ばな花ばなばなががが上うへ上うへうえののの草花上之
  3. 3白しら白しらしら露つゆ露つゆつゆををを白露乎
  4. 4消け消けけたたたずずずててて玉たま玉たまたまににに不令消而玉爾
  5. 5貫ぬ貫ぬぬくくくものものものにににもももががが貫物爾毛我

引用の仕方

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現代語訳

わが家の尾花の上の白露を、消さないで、玉として貫くことのできるものであればよいのに。

意訳

尾花に置いた白露の美しさを、消えないまま玉として糸に通せたらよいのにと惜しんでいる。

語釈・文法注

文法・本文

草花
「をばな」。尾花、すすき。

和歌

作者
大伴家持(718?–785)
大伴旅人の子。越中守などを務め、のちに中納言に至った。万葉集に最も多くの歌を残した。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1572番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第4期(733〜759年(〜万葉集の最後の歌))
状況
大伴家持の白露の歌。

修辞

見立て
白露を玉に見立てる。

解説

露を玉とする見立ては、1547番の藤原八束の歌にも見られる。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、324頁(コマ166)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、365頁(コマ188)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日