古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1506番

故郷の 奈良思の岳の

大伴田村大嬢(おおとものたむらのおおいらつめ)

故郷の奈良思の岡のほととぎすに言づてを頼んだが、どのように伝えたでしょうか。大伴田村大嬢が妹の坂上大嬢に贈った歌。

奈良の岡の上をほととぎすが飛んでいき、遠くの家で妹がその声を聞いている

題詞大伴田村大孃、妹坂上大孃に與ふる歌一首

  1. 1故ふる故ふるふる鄕さと鄕さとさとののの古鄕之
  2. 2奈良思ならし奈良思ならしならしののの岳をか岳をかをかののの奈良思之岳能
  3. 3ほととぎすほととぎすほととぎす霍公鳥
  4. 4言こと言ことこと告つ告つつげげげ遣や遣ややりりりししし言告遣之
  5. 5如何いか如何いかいかににに告つ告つつげげげきききややや何如告寸八

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

故郷の奈良思の岡のほととぎすに、言づてを頼んで送ったが、どのように伝えたでしょうか。

意訳

離れて住む妹への言づてをほととぎすに託したが、ちゃんと伝えてくれただろうかと案じている。

語釈・文法注

文法・本文

如何に告げきや
どのように伝えたか。

和歌

作者
大伴田村大嬢(生没年未詳)
大伴宿奈麻呂の娘。坂上大嬢の異母姉。
出典
『万葉集』巻第八・相聞・1506番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第4期(733〜759年(〜万葉集の最後の歌))
状況
大伴田村大嬢が、異母妹の坂上大嬢に贈った歌。

修辞

擬人法
ほととぎすを使いとする。

解説

奈良思の岡は奈良市の地とされる。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、315頁(コマ161)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、354頁(コマ183)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日