古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1490番

ほととぎす 待てど來喧かず

大伴家持(おおとものやかもち)

ほととぎすは待っても来て鳴かない。菖蒲を玉に貫く日が、まだ遠いからだろうか。大伴家持のほととぎすの歌。

池のほとりに菖蒲が伸び、若者がほととぎすの来るのを待っている

題詞大伴家持の霍公鳥の歌一首

  1. 1ほととぎすほととぎすほととぎす霍公鳥
  2. 2待ま待ままてててどどど來き來きき喧な喧ななかかかずずず雖待不來喧
  3. 3菖蒲あやめ菖蒲あやめあやめ草ぐさ草ぐさぐさ蒲草
  4. 4玉たま玉たまたまににに貫ぬ貫ぬぬくくく日ひ日ひひををを玉爾貫日乎
  5. 5いまだいまだいまだ遠とほ遠とほとおみみみかかか未遠美香

引用の仕方

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現代語訳

ほととぎすは、待っても来て鳴かない。菖蒲を玉に貫く日が、まだ遠いからだろうか。

意訳

ほととぎすは五月五日の節句のころに鳴くものとされた。その日がまだ遠いから来て鳴かないのだろうかと、待ちわびている。

語釈・文法注

文法・本文

菖蒲草
「あやめぐさ」。五月の節句に薬玉に貫いた。

和歌

作者
大伴家持(718?–785)
大伴旅人の子。越中守などを務め、のちに中納言に至った。万葉集に最も多くの歌を残した。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1490番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第4期(733〜759年(〜万葉集の最後の歌))
状況
大伴家持のほととぎすの歌。

解説

ほととぎすと菖蒲は、五月の節句の景物として取り合わされた。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、313頁(コマ160)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、351頁(コマ181)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日