古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1466番

神名火の 磐瀨の杜の

志貴皇子(しきのみこ)

神奈備の磐瀬の杜のほととぎすは、毛無の岡に、いつ来て鳴くだろうか。志貴皇子の夏の歌。

森の奥でほととぎすが鳴き、木のまばらな岡を皇子が眺めている

題詞志貴皇子の御歌一首

  1. 1神名火かむなび神名火かむなびかむなびののの神名火乃
  2. 2磐瀨いはせ磐瀨いはせいわせののの杜もり杜もりもりののの磐瀨之社之
  3. 3ほととぎすほととぎすほととぎす霍公鳥
  4. 4毛無けなし毛無けなしけなしののの岳をか岳をかをかににに毛無乃岳爾
  5. 5何い何いい時つ時つつかかか來き來きき鳴な鳴ななかかかむむん何時來將鳴

引用の仕方

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現代語訳

神奈備の磐瀬の杜のほととぎすは、毛無の岡に、いつ来て鳴くだろうか。

意訳

磐瀬の杜では今ほととぎすが鳴いているが、そのほととぎすは、木のまばらな毛無の岡にはいつ来て鳴いてくれるだろうかと、待ち遠しく思っている。

語釈・文法注

文法・本文

毛無の岳
木の生えていない岡。

和歌

作者
志貴皇子(?–716)
天智天皇の皇子。光仁天皇の父。清らかな叙景歌で知られる。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1466番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第2期(672〜710年(壬申の乱〜平城京遷都))
状況
志貴皇子の夏の歌。

解説

1419番の鏡王女の歌と同じ伊波瀬の杜が詠まれている。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、309頁(コマ158)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、347頁(コマ179)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日