古典ライブラリー

万葉集 巻第六 1035番

田跡河の 瀧を淸みか

大伴家持(おおとものやかもち)

田跡川の滝が清らかなので、昔からここで宮仕えをしてきたのだろうか。多芸の野の上で。多芸の行宮で大伴家持が詠んだ歌。

清らかな滝の流れのほとりの野に、行宮の建物が建っている

題詞大伴宿禰家持の作れる歌一首

  1. 1田跡たど田跡たどたど河かは河かはかわののの田跡河之
  2. 2瀧たぎ瀧たぎたぎををを淸きよ淸きよきよみみみかかか瀧乎清美香
  3. 3いにしへいにしへいにしえゆゆゆ從古
  4. 4宮みや宮みやみや仕づか仕づかづかへへえけむけむけん宮仕兼
  5. 5多藝たぎ多藝たぎたぎののの野ぬ野ぬぬののの上へ上へへににに多藝乃野之上爾

引用の仕方

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現代語訳

田跡川の滝が清らかなので、昔からここで宮仕えをしてきたのだろうか。多芸の野の上で。

意訳

多芸の野に昔から行宮が置かれ、人々が宮仕えをしてきたのは、田跡川の滝が清らかだからだろうかと、土地をほめている。

語釈・文法注

文法・本文

淸みか
清らかなので…か。

和歌

作者
大伴家持(718?–785)
大伴旅人の子。越中守などを務め、のちに中納言に至った。万葉集に最も多くの歌を残した。
出典
『万葉集』巻第六・雑歌・1035番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第4期(733〜759年(〜万葉集の最後の歌))
状況
1034番に続き、多芸の行宮で大伴家持が詠んだ歌。

解説

前の東人の歌と同じく、元正天皇の養老行幸を思い起こして、土地をたたえている。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、249頁(コマ128)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、271頁(コマ141)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日