古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十九 雑体(誹諧歌) 1035番

蟬の羽の

凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

蝉の羽のように薄い一重の夏衣は、着慣れれば身に寄り添うものではないか。(親しくなれば打ち解けるのではないか。)

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
躬恒(凡河内躬恒)
  1. 1蟬せみ蟬せみせみののの羽は羽ははののの初句
  2. 2ひとひとひとへにへにえに薄うす薄うすうすききき二句
  3. 3夏衣なつごろも夏衣なつごろもなつごろも三句
  4. 4なればよりなむなればよりなむなればよりなむ四句
  5. 5ものにやはあらぬものにやはあらぬものにやわあらぬ結句

引用の仕方

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現代語訳

蝉の羽のように薄い一重の夏衣は、着慣れれば身に寄り添うものではないか。(親しくなれば打ち解けるのではないか。)

意訳

薄い夏衣も着慣れれば体になじむように、つれない相手も慣れれば打ち解けるだろう、とたとえる。

語釈・文法注

なれば
「慣れば」と「萎れば」。
よりなむ
寄り添うだろう。

和歌

作者
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。甲斐少目・和泉大掾など地方の下級官人を務めたが、歌才は宇多・醍醐両天皇に重んじられ、屏風歌や歌合で活躍した。貫之と並ぶ歌人とされる。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十九・雑体(誹諧歌)・1035番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

凡河内躬恒の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、194頁(コマ110)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日