古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十九 雑体(誹諧歌) 1034番

秋の野に

紀淑人(きのよしひと)

秋の野で妻のいない鹿が、年を経て、どうして私の恋はかいがないのかと鳴いている。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
紀のよしひと(紀淑人)
  1. 1秋あき秋あきあきののの野の野ののににに初句
  2. 2つまなきつまなきつまなき鹿しか鹿しかしかののの二句
  3. 3年とし年としとしをををへてへてへて三句
  4. 4なぞなぞなぞ我わ我わわががが戀こひ戀こひこいののの四句
  5. 5かひよとぞかひよとぞかいよとぞ鳴な鳴ななくくく結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

秋の野で妻のいない鹿が、年を経て、どうして私の恋はかいがないのかと鳴いている。

意訳

鹿の鳴き声「かひよ」を「甲斐よ(かいがない)」と聞きなす。

語釈・文法注

かひよ
鹿の鳴き声の聞きなし。「甲斐」をかける。

和歌

作者
紀淑人(きのよしひと) ?–948?
紀長谷雄の子で、紀淑望の弟。伊予守などを務めた。
出典
『古今和歌集』巻第十九・雑体(誹諧歌)・1034番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「かひ」。

解説

紀淑人の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、194頁(コマ110)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日