古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十九 雑体(誹諧歌) 1021番

冬ながら

清原深養父(きよはらのふかやぶ)

まだ冬ではあるが、春の隣が近いので、間の垣根を越えて花が散ってきたことだ。

作者
淸原深養父(清原深養父)
  1. 1あすあすあす春はる春はるはる立た立たたたむとしけるたむとしけるたむとしける日ひ日ひひ隣となり隣となりとなりののの家いへ家いへいえののの方かた方かたかたよりよりより風かぜ風かぜかぜののの雪ゆき雪ゆきゆきををを吹ふ吹ふふきこしけるきこしけるきこしけるををを見み見みみててて其その其そのその隣となり隣となりとなりへへへ詠よ詠よよみてみてみて遣つかは遣つかはつかわしけるしけるしける詞書
  2. 2冬ふゆ冬ふゆふゆながらながらながら初句
  3. 3春はる春はるはるのとなりののとなりののとなりの二句
  4. 4ちかければちかければちかければ三句
  5. 5なかなかなか垣がき垣がきがきよりぞよりぞよりぞ四句
  6. 6花はな花はなはなはははちりけるちりけるちりける結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕明日立春になろうとする日、隣の家の方から風が雪を吹き越してきたのを見て、その隣へ詠んで贈った歌。

まだ冬ではあるが、春の隣が近いので、間の垣根を越えて花が散ってきたことだ。

意訳

立春前日、隣家から吹き込む雪を、春の隣から散ってきた花と見る。

語釈・文法注

春の隣
春が近いこと。隣家をかける。
なか垣
間の垣根。

和歌

作者
清原深養父(きよはらのふかやぶ) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀前半)
内匠允・内蔵大允などを務めた。琴の名手でもあった。清少納言の曽祖父、清原元輔の祖父にあたる。晩年は洛北に補陀落寺を建てて住んだと伝える。
出典
『古今和歌集』巻第十九・雑体(誹諧歌)・1021番
歌体
短歌
状況
詞書「あす春立たむとしける日隣の家の方より風の雪を吹きこしけるを見て其隣へ詠みて遣しける」(明日立春になろうとする日、隣の家の方から風が雪を吹き越してきたのを見て、その隣へ詠んで贈った歌)。

修辞

見立て
雪を花に見立てる。

解説

清原深養父の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、192頁(コマ109)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日