古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十九 雑体(誹諧歌) 1020番

秋かぜに

在原棟梁(ありわらのむねやな)

秋風に吹かれてほころびてしまったらしい。藤袴(の袴)を。「綴り刺せ(繕え)」とこおろぎが鳴いている。

作者
在原むねやな(在原棟梁)
  1. 1寛平くわんぴやう寛平くわんぴやうかんぴょうののの御時おほんとき御時おほんときおおんとききさいのきさいのきさいの宮みや宮みやみやののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせののの歌うた歌うたうた詞書
  2. 2秋あき秋あきあきかぜにかぜにかぜに初句
  3. 3ほころびぬらしほころびぬらしほころびぬらし二句
  4. 4藤袴ふぢばかま藤袴ふぢばかまふじばかま三句
  5. 5つづりさせてつづりさせてつずりさせちょふふう四句
  6. 6きりぎりすきりぎりすきりぎりす鳴な鳴ななくくく結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕寛平の御時、后の宮の歌合の歌。

秋風に吹かれてほころびてしまったらしい。藤袴(の袴)を。「綴り刺せ(繕え)」とこおろぎが鳴いている。

意訳

こおろぎの鳴き声を「綴り刺せ」と聞きなし、藤袴の袴がほころびたのを繕えと言っていると見る。

語釈・文法注

ほころびぬらし
ほころびたらしい。
つづりさせ
繕え。こおろぎの鳴き声の聞きなし。

和歌

作者
在原棟梁(ありわらのむねやな) ?–898
在原業平の子で、在原元方の父。左衛門佐・筑前守などを務めた。寛平の歌合に歌を出した。
出典
『古今和歌集』巻第十九・雑体(誹諧歌)・1020番
歌体
短歌
状況
詞書「寛平の御時きさいの宮の歌合の歌」(寛平の御時、后の宮の歌合の歌)。

修辞

縁語
「袴」「ほころぶ」「つづり」。

解説

在原棟梁の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、192頁(コマ109)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日