古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十九 雑体(誹諧歌) 1014番

いつしかと

藤原兼輔(ふじわらのかねすけ)

早く早くとはやる心で、すねまで裾をからげて、天の河原を今日のうちに渡ってしまうのだろうか。

作者
藤原かねすけ(藤原兼輔)
  1. 1七月六日ふみづきむゆか七月六日ふみづきむゆかふみずきむゆかたなばたのたなばたのたなばたの心こころ心こころこころをををよめるよめるよめる詞書
  2. 2いつしかといつしかといつしかと初句
  3. 3またくまたくまたく心こころ心こころこころををを二句
  4. 4はぎにあげてはぎにあげてはぎにあげて三句
  5. 5天あま天あまあまののの河原かはら河原かはらかわらををを四句
  6. 6けふやけふやきょうや渡わた渡わたわたらむらむらん結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕七月六日に、七夕の心を詠んだ歌。

早く早くとはやる心で、すねまで裾をからげて、天の河原を今日のうちに渡ってしまうのだろうか。

意訳

七夕の前日、待ちきれない牽牛が裾をまくって川を渡ろうとする姿を、俗っぽく描いた。

語釈・文法注

またく
はやる、急ぐ。
はぎ
すね。
あげて
裾をからげて。

和歌

作者
藤原兼輔(ふじわらのかねすけ) 877–933
藤原利基の子。中納言に至り、賀茂川の堤に邸があったので「堤中納言」と呼ばれた。紀貫之・凡河内躬恒らの後援者で、紫式部の曽祖父にあたる。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十九・雑体(誹諧歌)・1014番
歌体
短歌
状況
詞書「七月六日たなばたの心をよめる」(七月六日に、七夕の心を詠んだ歌)。

解説

藤原兼輔の歌。七夕を滑稽に詠んだ誹諧歌。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、191頁(コマ109)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日