古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十九 雑体(旋頭歌) 1010番

君がさす

紀貫之(きのつらゆき)

あなたがさす御笠という名の三笠山のもみじ葉の色は、十月の時雨の雨が染めたのであった。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
貫之(紀貫之)
  1. 1君きみ君きみきみがさすがさすがさす一句
  2. 2みかさのみかさのみかさの山やま山やまやまののの二句
  3. 3もみぢもみぢもみじ葉ば葉ばばのいろのいろのいろ三句
  4. 4かみなづきかみなづきかみなずき四句
  5. 5しぐれのあめのしぐれのあめのしぐれのあめの五句
  6. 6染そ染そそめるなりけりめるなりけりめるなりけり六句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

あなたがさす御笠という名の三笠山のもみじ葉の色は、十月の時雨の雨が染めたのであった。

意訳

「御笠」をかけた三笠山の紅葉を、時雨が染めたものとして詠む。

語釈・文法注

きみがさす
「三笠」にかかる。笠をさす意から。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十九・雑体(旋頭歌)・1010番
歌体
旋頭歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「みかさ」に「御笠」と「三笠」。

解説

紀貫之の旋頭歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、190頁(コマ108)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日