古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十九 雑体(誹諧歌) 1011番

梅の花

読人しらず(よみびとしらず)

梅の花を見に来たのに、鶯が「人来、人来(人が来る、人が来る)」と嫌がっているよ。

作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2梅うめ梅うめうめののの花はな花はなはな初句
  3. 3見み見みみにこそきつれにこそきつれにこそきつれ二句
  4. 4うぐひすのうぐひすのうぐいすの三句
  5. 5ひとくひとくとひとくひとくとひとくいとくと四句
  6. 6厭いと厭いといとひしもひしもいしもををおるるる結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

梅の花を見に来たのに、鶯が「人来、人来(人が来る、人が来る)」と嫌がっているよ。

意訳

鶯の鳴き声「ひとく」を「人来」と聞きなし、花見の客を嫌がっているとおどける。

語釈・文法注

ひとくひとく
鶯の鳴き声の聞きなし。「人来」をかける。
厭ひしもをる
嫌がっている。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第十九・雑体(誹諧歌)・1011番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「ひとく」。

解説

誹諧歌の部の最初の歌。誹諧歌は、滑稽な趣向や俗な言葉を用いた歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、190頁(コマ108)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日