古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十七 雑歌上 928番

落ちたぎつ

壬生忠岑(みぶのただみね)

激しく落ちる滝の水源は、年を重ねて老いてしまったらしい。黒い筋が一本もない。

作者
忠岑(壬生忠岑)
  1. 1比叡ひえ比叡ひえひえののの山やま山やまやまなるおとなるおとなるおとはははののの瀧たき瀧たきたきををを見み見みみてよめるてよめるてよめる詞書
  2. 2落お落おおちたぎつちたぎつちたぎつ初句
  3. 3瀧たき瀧たきたきのみなかみのみなかみのみなかみ二句
  4. 4年とし年としとし積つも積つもつもりりり三句
  5. 5老お老おおいにけらしないにけらしないにけらしな四句
  6. 6黑くろ黑くろくろきすぢなしきすぢなしきすじなし結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕比叡山にある音羽の滝を見て詠んだ歌。

激しく落ちる滝の水源は、年を重ねて老いてしまったらしい。黒い筋が一本もない。

意訳

真っ白な滝を、白髪の老人に見立てた。

語釈・文法注

黒きすぢなし
黒い髪の毛が一本もない。

和歌

作者
壬生忠岑(みぶのただみね) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。右衛門府生など下級の武官を務めた。歌論書『和歌体十種(忠岑十体)』の作者とされる。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十七・雑歌上・928番
歌体
短歌
状況
詞書「比叡の山なるおとはの瀧を見てよめる」(比叡山にある音羽の滝を見て詠んだ歌)。

修辞

見立て
滝を白髪に見立てる。

解説

壬生忠岑の歌。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、167頁(コマ97)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日