古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十七 雑歌上 881番

ふたつなき

紀貫之(きのつらゆき)

二つとないものと思っていたのに、水の底に、山の端ではない所から出ている月の姿がある。

作者
紀貫之
  1. 1池いけ池いけいけににに月つき月つきつきののの見み見みみえけるえけるえけるをををよめるよめるよめる詞書
  2. 2ふたつなきふたつなきふたつなき初句
  3. 3物もの物ものものととと思おも思おもおもひしひしいしををを二句
  4. 4みなぞこにみなぞこにみなぞこに三句
  5. 5山やま山やまやまののの端は端ははならでならでならで四句
  6. 6出い出いいづるづるずる月影つきかげ月影つきかげつきかげ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕池に月が映っていたのを詠んだ歌。

二つとないものと思っていたのに、水の底に、山の端ではない所から出ている月の姿がある。

意訳

空の月とは別に、池の底にもう一つ月が昇っている、と水に映る月をおもしろがる。

語釈・文法注

みなそこ
水の底。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十七・雑歌上・881番
歌体
短歌
状況
詞書「池に月の見えけるをよめる」(池に月が映っていたのを詠んだ歌)。

解説

紀貫之の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、159頁(コマ93)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日