古今和歌集 巻第八 離別歌 392番
夕暮の
夕暮れの垣根が山と見えてほしい。夜は山を越えまいと思って、ここに泊まっていくように。

現代語訳
〔詞書〕人が花山(元慶寺)に参詣に来て、夕方に帰ろうとした時に詠んだ歌。
夕暮れの垣根が山と見えてほしい。夜は山を越えまいと思って、ここに泊まっていくように。
意訳
帰ろうとする客に、垣根が山に見えれば夜道を嫌って泊まっていくだろう、と引きとめる。
語釈・文法注
- まがき
- 垣根。
- 見えななむ
- 見えてほしい。
和歌
- 作者
- 僧正遍昭(そうじょうへんじょう) 816–890
桓武天皇の孫で、俗名は良岑宗貞(よしみねのむねさだ)。仁明天皇に仕えて蔵人頭となったが、天皇の崩御を機に出家し、のちに僧正となって元慶寺・花山寺を開いた。素性法師の父。六歌仙・三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第八・離別歌・392番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「人の花山に詣うできて夕さりつかた歸りなむとしける時によめる」(人が花山(元慶寺)に参詣に来て、夕方に帰ろうとした時に詠んだ歌)。
解説
僧正遍昭の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、73頁(コマ50)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日