古今和歌集 巻第八 離別歌 391番
君が行く
あなたが行く越の白山を、私は知らないけれど、雪の中を、行くままにあなたの跡をたずねていこう。

現代語訳
〔詞書〕大江千古が越へ下った時の送別の宴で詠んだ歌。
あなたが行く越の白山を、私は知らないけれど、雪の中を、行くままにあなたの跡をたずねていこう。
意訳
知らない越の国でも、雪に残る足跡をたどってあなたを追っていこう、と別れを惜しむ。
語釈・文法注
- しらねども
- 「白」と「知らね」。
- ゆきのまにまに
- 「雪」と「行き」。
和歌
- 作者
- 藤原兼輔(ふじわらのかねすけ) 877–933
藤原利基の子。中納言に至り、賀茂川の堤に邸があったので「堤中納言」と呼ばれた。紀貫之・凡河内躬恒らの後援者で、紫式部の曽祖父にあたる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第八・離別歌・391番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「大江の千古が越へ罷りける馬の餞によめる」(大江千古が越へ下った時の送別の宴で詠んだ歌)。
修辞
- 掛詞
- 「しら」に「白山」と「知らね」、「ゆき」に「雪」と「行き」。
解説
藤原兼輔の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、73頁(コマ50)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日