古今和歌集 巻第八 離別歌 380番
白雲の
白雲が幾重にも重なるはるか遠い所へ行っても、あなたを思う人に、心を隔てないでください。

現代語訳
〔詞書〕陸奥へ下る人に詠んで贈った歌。
白雲が幾重にも重なるはるか遠い所へ行っても、あなたを思う人に、心を隔てないでください。
意訳
遠い陸奥へ行っても、思ってくれる人を忘れないでほしい、と別れに際して頼む。
語釈・文法注
- をち
- 遠い所。
- へだつな
- 隔てるな。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第八・離別歌・380番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「みちのくにへまかりける人によみて遣しける」(陸奥へ下る人に詠んで贈った歌)。
修辞
- 縁語
- 「重なる」「隔つ」。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、70頁(コマ48)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日