古今和歌集 巻第八 離別歌 378番
くもゐにも
空のかなたまでも通っていく私の心は遅れずについていくので、ただ別れたと人に見えるだけです。

現代語訳
〔詞書〕知り合いの人が東国へ下るのを見送って詠んだ歌。
空のかなたまでも通っていく私の心は遅れずについていくので、ただ別れたと人に見えるだけです。
意訳
体は別れても、心は遠くまでついていくので、本当の別れではない、と見送る。
語釈・文法注
- おくれねば
- 遅れないので。
- 見ゆばかり
- 見えるだけ。
和歌
- 作者
- 清原深養父(きよはらのふかやぶ) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀前半)
内匠允・内蔵大允などを務めた。琴の名手でもあった。清少納言の曽祖父、清原元輔の祖父にあたる。晩年は洛北に補陀落寺を建てて住んだと伝える。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第八・離別歌・378番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「あひ知りて侍りける人のあづまの方へまかりけるをおくるとてよめる」(知り合いの人が東国へ下るのを見送って詠んだ歌)。
解説
清原深養父の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、70頁(コマ48)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日