古典ライブラリー

古今和歌集 巻第三 夏歌 162番

郭公

紀貫之(きのつらゆき)

ほととぎすが、人を待つという名の松山で鳴くので、私は急に恋しさがつのってしまった。

「郭公」の歌をもとにした情景。ほととぎすが、人を待つという名の松山で鳴くので、私は急に恋しさがつのってしまった。
「郭公」の歌をもとにした情景。ほととぎすが、人を待つという名の松山で鳴くので、私は急に恋しさがつのってしまった。
作者
貫之(紀貫之)
  1. 1山やま山やまやまににに郭公ほととぎす郭公ほととぎすほととぎすののの鳴な鳴ななきけるきけるきけるををを聞き聞きききてよめるきてよめるきてよめる詞書
  2. 2郭公ほととぎす郭公ほととぎすほととぎす初句
  3. 3ひとまつやまにひとまつやまにひとまつやまに二句
  4. 4鳴な鳴ななくなればくなればくなれば三句
  5. 5われうちつけにわれうちつけにわりょうちつけに四句
  6. 6戀こひ戀こひこいまさりけりまさりけりまさりけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕山でほととぎすが鳴いたのを聞いて詠んだ歌。

ほととぎすが、人を待つという名の松山で鳴くので、私は急に恋しさがつのってしまった。

意訳

「人を待つ」という名の山で鳴くほととぎすの声を聞いて、自分も恋しい人を待つ気持ちが急に強くなる。

語釈・文法注

ひとまつやま
「人待つ」と「松山」をかける。
うちつけに
急に。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第三・夏歌・162番
歌体
短歌
状況
詞書「山に郭公の鳴きけるを聞きてよめる」(山でほととぎすが鳴いたのを聞いて詠んだ歌)。

修辞

掛詞
「まつ」に「待つ」と「松」。

解説

貫之の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、29頁(コマ28)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日