古今和歌集 巻第三 夏歌 160番
五月雨の
五月雨の降る空も鳴り響くほどに、ほととぎすは、何をつらいと思って一晩中鳴いているのだろう。

現代語訳
〔詞書〕ほととぎすが鳴くのを聞いて詠んだ歌。
五月雨の降る空も鳴り響くほどに、ほととぎすは、何をつらいと思って一晩中鳴いているのだろう。
意訳
長雨の夜、空にとどろくほどの声でほととぎすが鳴き続ける。何がそんなにつらいのかと思いやる。
語釈・文法注
- とどろに
- 鳴り響くように。
- 夜ただ
- 一晩中。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第三・夏歌・160番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「郭公の鳴くを聞きてよめる」(ほととぎすが鳴くのを聞いて詠んだ歌)。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、28頁(コマ27)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日