古今和歌集 巻第三 夏歌 154番
夜やくらき
夜が暗いからか、道に迷ったのか、ほととぎすが、ほかでもない私の家のあたりを、通り過ぎかねて鳴いている。

現代語訳
夜が暗いからか、道に迷ったのか、ほととぎすが、ほかでもない私の家のあたりを、通り過ぎかねて鳴いている。
意訳
ほととぎすがいつまでも家の上で鳴いているのは、夜道が暗くて迷ったのだろうか、とほほえましく想像する。
語釈・文法注
- 夜やくらき
- 夜が暗いのか。
- 道やまどへる
- 道に迷ったのか。
- しも
- 強調。
和歌
- 作者
- 紀友則(きのとものり) ?–905?
『古今和歌集』の撰者の一人で、紀貫之の従兄。大内記などを務めたが、集の完成を待たずに亡くなり、巻第十六に貫之・壬生忠岑の哀悼の歌がある。のびやかで格調のある歌風で知られる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第三・夏歌・154番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「寛平の御時きさいの宮の歌合の歌」(寛平の御時、后の宮の歌合の歌)。
修辞
- 対句
- 「夜やくらき」「道やまどへる」。
解説
紀友則の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、27頁(コマ27)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日