古今和歌集 巻第三 夏歌 142番
音羽山
音羽山を今朝越えて来ると、ほととぎすが、梢のはるか向こうで、今まさに鳴いている。

現代語訳
〔詞書〕音羽山を越えた時に、ほととぎすが鳴くのを聞いて詠んだ歌。
音羽山を今朝越えて来ると、ほととぎすが、梢のはるか向こうで、今まさに鳴いている。
意訳
朝の山越えの途中、木々の梢の遠くからほととぎすの声が聞こえてくる。山の清々しさを感じさせる。
語釈・文法注
- 音羽山
- 山城と近江の境の山。
- 梢はるかに
- 梢の遠くで。
和歌
- 作者
- 紀友則(きのとものり) ?–905?
『古今和歌集』の撰者の一人で、紀貫之の従兄。大内記などを務めたが、集の完成を待たずに亡くなり、巻第十六に貫之・壬生忠岑の哀悼の歌がある。のびやかで格調のある歌風で知られる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第三・夏歌・142番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「音羽山を越えける時に郭公の鳴くをききてよめる」(音羽山を越えた時に、ほととぎすが鳴くのを聞いて詠んだ歌)。
解説
紀友則の歌。音羽山の「音」がほととぎすの声とひびき合う。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、26頁(コマ26)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日