古今和歌集 巻第二 春歌下 117番
やどりして
泊まって春の山辺に寝た夜は、夢の中にまで花が散っていたことだ。

現代語訳
〔詞書〕山寺に参詣した時に詠んだ歌。
泊まって春の山辺に寝た夜は、夢の中にまで花が散っていたことだ。
意訳
山寺で一夜を明かすと、昼に見た落花の印象が深く、夢の中でも花が散り続けていた。
語釈・文法注
- やどりして
- 泊まって。
- 寝たる夜は
- 寝た夜は。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第二・春歌下・117番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「山寺にまうでたりけるによめる」(山寺に参詣した時に詠んだ歌)。
解説
貫之の歌。夢にまで散る花を見る、という表現に、花への深い思いがこもる。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、21頁(コマ24)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日