古典ライブラリー

古今和歌集 巻第二 春歌下 102番

春がすみ

藤原興風(ふじわらのおきかぜ)

春霞がさまざまな色に見えたのは、霞のたなびく山に咲く花の影が映っているからだろうか。

「春がすみ」の歌をもとにした情景。春霞がさまざまな色に見えたのは、霞のたなびく山に咲く花の影が映っているからだろうか。
「春がすみ」の歌をもとにした情景。春霞がさまざまな色に見えたのは、霞のたなびく山に咲く花の影が映っているからだろうか。
詞書
「寛平の御時きさいの宮の歌合の歌」(前の歌と同じ詞書)
作者
藤原興風
  1. 1春はる春はるはるがすみがすみがすみ初句
  2. 2色いろ色いろいろのちぐさにのちぐさにのちぐさに二句
  3. 3見み見みみえつるえつるえつるははは三句
  4. 4たなびくたなびくたなびく山やま山やまやまののの四句
  5. 5花はな花はなはなのかげかものかげかものかげかも結句

引用の仕方

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現代語訳

春霞がさまざまな色に見えたのは、霞のたなびく山に咲く花の影が映っているからだろうか。

意訳

本来白い霞が色とりどりに見えるのは、山の花の色が映っているからだろう、と霞と花を重ねて詠む。

語釈・文法注

いろのちぐさ
さまざまな色。
かげかも
影であろうか。「かも」は疑問と詠嘆。

和歌

作者
藤原興風(ふじわらのおきかぜ) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀前半)
藤原浜成の曽孫で、相模掾・治部少丞などを務めた。管絃にも長じた。寛平期の歌合で活躍した。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第二・春歌下・102番
歌体
短歌
状況
詞書「寛平の御時きさいの宮の歌合の歌」(寛平の御時、后の宮の歌合の歌)。

解説

霞に花の色が映るという想像に、春の山の華やぎが感じられる。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、18頁(コマ22)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日