古今和歌集 巻第二 春歌下 101番
咲く花は
咲く花は、どの花もみなはかないけれど、誰が春を恨みとおしたことがあろうか。

現代語訳
〔詞書〕寛平の御時、后の宮の歌合の歌。
咲く花は、どの花もみなはかないけれど、誰が春を恨みとおしたことがあろうか。
意訳
春の花はどれもすぐ散るはかないものだが、それでも春を嫌いになった人はいない、と春への変わらぬ愛着を詠む。
語釈・文法注
- ちぐさながら
- さまざまな花すべて。
- あだなれど
- はかないけれど。
- 誰かは…たる
- 反語。誰が…したか、誰もしない。
和歌
- 作者
- 藤原興風(ふじわらのおきかぜ) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀前半)
藤原浜成の曽孫で、相模掾・治部少丞などを務めた。管絃にも長じた。寛平期の歌合で活躍した。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第二・春歌下・101番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「寛平の御時きさいの宮の歌合の歌」(寛平の御時、后の宮の歌合の歌)。
修辞
- 反語
- 「誰かは春を恨みはてたる」。
解説
藤原興風の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、18頁(コマ22)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日