古典ライブラリー

古今和歌集 巻第二 春歌下 79番

春がすみ

紀貫之(きのつらゆき)

春霞はどうして隠しているのだろう。桜の花の、散る間だけでも見ていたいのに。

「春がすみ」の歌をもとにした情景。春霞はどうして隠しているのだろう。桜の花の、散る間だけでも見ていたいのに。
「春がすみ」の歌をもとにした情景。春霞はどうして隠しているのだろう。桜の花の、散る間だけでも見ていたいのに。
作者
貫之(紀貫之)
  1. 1山やま山やまやまののの櫻さくら櫻さくらさくらををを見み見みみてよめるてよめるてよめる詞書
  2. 2春はる春はるはるがすみがすみがすみ初句
  3. 3なにかくすらむなにかくすらむなにかくすらむ二句
  4. 4櫻花さくらばな櫻花さくらばなさくらばな三句
  5. 5ちるまちるまちるまをををだにもだにもだにも四句
  6. 6見み見みみるべきものるべきものるべきものををを結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕山の桜を見て詠んだ歌。

春霞はどうして隠しているのだろう。桜の花の、散る間だけでも見ていたいのに。

意訳

散り際の美しさだけでも見たいのに、霞が隠してしまう、と霞を恨む。

語釈・文法注

なにかくすらむ
どうして隠すのだろう。
ちるまをだにも
散る間だけでも。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第二・春歌下・79番
歌体
短歌
状況
詞書「山の櫻を見てよめる」(山の桜を見て詠んだ歌)。

解説

霞と桜の取り合わせは古今集の春の歌の定番である。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、14頁(コマ20)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日