古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1962番

うき草の

寂然(じゃくぜん)

浮き草の一葉であっても、磯に隠れて思いをかけるな、沖の白波よ。

作者
寂然法師(寂然)
  1. 1不偸盜戒ふちゆうたうかい不偸盜戒ふちゆうたうかいふちゅうとうかい詞書
  2. 2うきうきうき草くさ草くさくさののの初句
  3. 3ひとひとひと葉は葉ははなりともなりともなりとも二句
  4. 4磯いそ磯いそいそがくれがくれがくれ三句
  5. 5思おも思おもおもひなかけそひなかけそいなかけそ四句
  6. 6沖おき沖おきおきつつつ白浪しらなみ白浪しらなみしらなみ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕不偸盗戒。

浮き草の一葉であっても、磯に隠れて思いをかけるな、沖の白波よ。

意訳

浮き草の葉一枚であっても、磯陰に隠れて盗もうと思ってはならない。沖の白波(盗賊)のように。

語釈・文法注

不偸盜戒
盗みをしない戒め。
白浪
盗賊の異名。

和歌

作者
寂然(じゃくぜん) 生没年未詳(十二世紀)
俗名藤原頼業。兄の寂念・寂超とともに「大原の三寂」と呼ばれた。西行と親しかった。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1962番
歌体
短歌
状況
詞書「不偸盜戒」(不偸盗戒)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

寂然の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、363頁(コマ191)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日