古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1960番

別れにし

寂然(じゃくぜん)

別れたその面影が恋しいので、夢にだけでも見えておくれ、山の端の月よ。

作者
寂然法師(寂然)
  1. 1心懷戀慕渴仰於佛しんゑれんぼかつがうおぶつ心懷戀慕渴仰於佛しんゑれんぼかつがうおぶつしんえれんぼかつごうおぶつ詞書
  2. 2別わか別わかわかれにしれにしれにし初句
  3. 3そのそのその面影おもかげ面影おもかげおもかげののの二句
  4. 4戀こ戀ここひしきにひしきにいしきに三句
  5. 5夢ゆめ夢ゆめゆめにしにしにし見み見みみえよえよえよ四句
  6. 6山やま山やまやまののの端は端ははののの月つき月つきつき結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「心懐恋慕渇仰於仏」。

別れたその面影が恋しいので、夢にだけでも見えておくれ、山の端の月よ。

意訳

入滅された仏の面影が恋しいので、せめて夢に現れてください。山の端に沈んだ月のような仏よ。

語釈・文法注

心懷戀慕渴仰於佛
心に恋慕を抱き、仏を渇仰する。

和歌

作者
寂然(じゃくぜん) 生没年未詳(十二世紀)
俗名藤原頼業。兄の寂念・寂超とともに「大原の三寂」と呼ばれた。西行と親しかった。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1960番
歌体
短歌
状況
詞書「心懷戀慕渴仰於佛」(「心懐恋慕渇仰於仏」)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

寂然の歌。底本は第四句を「夢にし見えよ」とするが、「夢にも見えよ」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、363頁(コマ191)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日