古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1959番

音に聞く

寂然(じゃくぜん)

噂に聞く君のもとへいつ行こうか。生の松原の松のように待っているだろうに、心を尽くして。

作者
寂然法師(寂然)
  1. 1聞名欲往生もんみやうよくわうじやう聞名欲往生もんみやうよくわうじやうもんみょうよくおうじょう詞書
  2. 2音おと音おとおとににに聞き聞ききくくく初句
  3. 3君きみ君きみきみがりいつかがりいつかがりいつか二句
  4. 4いきのいきのいきの松まつ松まつまつ三句
  5. 5まつらむまつらむまつらむ物もの物ものものををを四句
  6. 6心こころ心こころこころづくしにづくしにづくしに結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「聞名欲往生」。

噂に聞く君のもとへいつ行こうか。生の松原の松のように待っているだろうに、心を尽くして。

意訳

名を聞く阿弥陀仏のもとへ、いつ往生できるだろう。筑紫の生の松原の松のように、心を尽くして待っておられるだろうに。

語釈・文法注

聞名欲往生
仏の名を聞いて往生を願う。
いき
「行き」と「生(の松原)」を掛ける。
まつ
「松」と「待つ」を掛ける。
心づくし
「心尽くし」と「筑紫」を掛ける。

和歌

作者
寂然(じゃくぜん) 生没年未詳(十二世紀)
俗名藤原頼業。兄の寂念・寂超とともに「大原の三寂」と呼ばれた。西行と親しかった。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1959番
歌体
短歌
状況
詞書「聞名欲往生」(「聞名欲往生」)。

修辞

掛詞
「いき」「まつ」「つくし」。

解説

寂然の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、363頁(コマ191)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日