古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1952番

雲はれて

寂然(じゃくぜん)

雲が晴れて、むなしい空に澄みながら、つらい世の中をめぐる月の光よ。

作者
寂然法師(寂然)
  1. 1菩薩淸涼月ぼさつしやうりやうげつ菩薩淸涼月ぼさつしやうりやうげつぼさつしょうりょうげつ、、、遊於畢竟空ゆうおひつきやうくう遊於畢竟空ゆうおひつきやうくうゆうおひっきょうくう詞書
  2. 2雲くも雲くもくもはははれてれてれて初句
  3. 3むなしきむなしきむなしき空そら空そらそらににに二句
  4. 4すみながらすみながらすみながら三句
  5. 5うきうきうき世よ世よよののの中なか中なかなかををを四句
  6. 6めぐるめぐるめぐる月影つきかげ月影つきかげつきかげ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「菩薩清涼月、遊於畢竟空」。

雲が晴れて、むなしい空に澄みながら、つらい世の中をめぐる月の光よ。

意訳

雲が晴れてむなしい空に澄みわたりながら、つらい世の中を照らしめぐっていく月の光。菩薩もまたそのようだ。

語釈・文法注

菩薩淸涼月遊於畢竟空
菩薩は清涼な月のように究極の空に遊ぶ。

和歌

作者
寂然(じゃくぜん) 生没年未詳(十二世紀)
俗名藤原頼業。兄の寂念・寂超とともに「大原の三寂」と呼ばれた。西行と親しかった。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1952番
歌体
短歌
状況
詞書「菩薩淸涼月、遊於畢竟空」(「菩薩清涼月、遊於畢竟空」)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

寂然の歌。底本は結句を「めぐる月影」とするが、「めぐる月かな」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、361頁(コマ190)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日