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新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1949番

深き夜の

寂蓮法師(じゃくれんほうし)

深夜の窓を打つ雨に音を立てないのは、つらい世を逃れた軒の忍ぶ草なのだった。

作者
寂蓮法師
  1. 1法師品ほふしほん法師品ほふしほんほっしほん、、、加刀杖瓦石念佛故應忍かたうぢやうぐわしやくねんぶつこおうにん加刀杖瓦石念佛故應忍かたうぢやうぐわしやくねんぶつこおうにんかとうじょうがしゃくねんぶつこおうにんののの心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2深ふか深ふかふかききき夜よ夜よよののの初句
  3. 3窓まど窓まどまどうつうつうつ雨あめ雨あめあめににに二句
  4. 4音おと音おとおとせぬはせぬはせぬは三句
  5. 5うきうきうき世よ世よよををを軒のき軒のきのきののの四句
  6. 6しのぶなりけりしのぶなりけりしのぶなりけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕法師品、「加刀杖瓦石念仏故応忍」の心を。

深夜の窓を打つ雨に音を立てないのは、つらい世を逃れた軒の忍ぶ草なのだった。

意訳

夜更けに窓を打つ雨の中で音も立てずにいるのは、つらい世を退いた軒の忍ぶ草のように、迫害を耐え忍ぶ人なのだ。

語釈・文法注

加刀杖瓦石念佛故應忍
刀や杖や瓦石を加えられても、仏を念じるゆえに忍ぶべし。
のき
「軒」と「退き」を掛ける。
しのぶ
「忍ぶ草」と「忍ぶ」を掛ける。

和歌

作者
寂蓮法師(じゃくれんほうし) 1139?–1202
俗名は藤原定長。藤原俊成の甥で養子となったが、定家が生まれると出家した。『新古今和歌集』の撰者に選ばれたが、完成前に没した。「三夕の歌」の一首「さびしさはその色としもなかりけり」で知られる。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1949番
歌体
短歌
状況
詞書「法師品、加刀杖瓦石念佛故應忍の心を」(法師品、「加刀杖瓦石念仏故応忍」の心を)。

修辞

掛詞
「のき」「しのぶ」。

解説

寂蓮の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、361頁(コマ190)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日